コラム

【要約版】オンラインサロンに関する考察

こんにちは、多才家のさいです!

この記事では、
オンラインサロンに関する論文の要約版
を公開しています。

「要約版」と言っても
1万字超えなんですけどね(;・∀・)

  • オンラインサロンに入りたい
  • オンラインサロンを作りたい
  • オンラインサロンを研究してる

そんな人にオススメの記事です!

なお、完全版については記事の最後にリンクを貼ってありますので、気になる方はぜひ!
※完全版は5万字超え

ではどうぞ!

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平成30年度 修士論文

ネット上の新しいコミュニティの形
-オンラインサロンに関する考察-

東京工業大学
工学院経営工学系経営工学コース


背景 〜 研究課題

背景と問題意識

インターネットの登場によりオンラインとオフラインという概念は世界中に広まり、いまや人類はオンライン上において多種多様な活動を行うことが可能となった。

コミュニティの形成もそのうちの一つである。コミュニティはインターネットができるまでは地理的な制限を強く受けていた。日本に住んでいる人が、地球の裏側に位置するブラジルの人とコミュニティを形成することは非常に困難であった。

しかし、インターネットの登場によって、コミュニティは地理的制限から開放され、その結果「オンラインコミュニティ」という言葉が生まれた。オンラインコミュニティは現在において、オフライン上のコミュニティとは区別されている。

オンラインコミュニティという言葉の誕生からも今や久しく、「Google Trends」でオンラインコミュニティと検索すると、以下の図1-1のような結果が得られる。

図1-1 オンラインコミュニティの人気度の動向

これを見ると、オンラインコミュニティの人気度は2006年5月に比べておよそ20分の1となっており、2018年12月現在において、オンラインコミュニティという単語の人気度が高いとは言えない。

一方で、近年ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下 SNS)上を中心に、「オンラインサロン」という言葉を耳にするようになった。

オンラインサロンとはオンラインコミュニティの一種のようなものであり、主にインターネット上の決済サービスを利用した月額会費制のコミュニティの総称である。

ここでは「〜のようなもの」、「主に〜」などの曖昧な表現をあえて使用している。その理由は、オンラインサロンについて明確な定義がされた研究は2019年1月時点ではなく、広辞苑や大辞林にもオンラインサロンという単語はいまだ掲載されていないためである。

しかし、Google Trendsでオンラインサロンと検索すると、以下の図1-2のような結果が得られる。

図1-2 オンラインサロンの人気度の動向


Google Trendsによると、オンラインサロンが2017年以降急激に検索されはじめている単語であることが理解できる。

また、「オンラインサロン」が書籍名の一部となっている書籍も次々と出版されている。

Kindle版では、2015年9月には伊佐知美著『チラ見せ!編集女子が“私らしく生きるため”のオンラインサロン』が、単行本では2017年9月に中里桃子著『副業・人脈・好きなこと 人生が変わる「オンラインサロン」超活用術』や2019年1月に同著『人と人とのつながりを財産に変える オンラインサロンのつくりかた』などが出版されており、また書籍名にはなくとも、オンラインサロンについて書籍の中で言及しているものもある。

しかし、オンラインサロンを主題とした学術論文は2018年12月時点では未だ存在せず、上記の書籍やインターネット上については、オンラインサロンの定義が掲載されているものがいくつか存在するが、その定義は統一されていない。

以上のような背景から、本研究では次の問題意識を提示する。

問題意識:
オンライン上のコミュニティ「オンラインサロン」について、十分な定義や分類が明らかになっていない。


研究目的と研究課題

前節までの議論から、本研究の研究目的を以下のように設定する。

また、研究目的を達成するために、本研究では以下の2つの課題を設定する。

課題1:
オンラインサロンと他の単語との違いを分析し、オンラインサロンを定義する。

課題2:
定義したオンラインサロンに対して、有用な分類を行う。

オンラインサロンの定義

本研究ではオンラインサロンの定義を作成しアンケート調査を実施した。そして、調査結果の考察から再定義を行うことで課題を達成した。

オンラインサロンの定義

本研究ではオンラインサロンを以下のように定義した。

オンラインサロンの定義:
インターネット上を中心とした、個人法人を問わず作成可能な月額会費制のゲーテッド・コミュニティ

定義に含まれている言葉の意味を、以下にまとめる。

■インターネット上

ここではインターネットを「世界中の数百万台のコンピュータが接続され、数千万人が利用する世界最大のコンピュータ・ネットワーク」という意味で用いている。


■中心

ここでは「ある物事での活動のうち、少なくとも半分以上」という意味で用いている。


■個人法人を問わず作成可能

年会費制や学期制であるN高やサイバー大学が月額会費制に切り替えた場合、それはオンラインサロン化したとは言い難い。

一方で、無料のSNS上に形成された限定グループが月額会費制に切り替えた場合、それはオンラインサロン化したと言えると筆者は考える。

その理由は、オンラインサロンの歴史的背景にある。

今までの資金調達というと、法人が株式公開する方法が中心であったが、インターネットテクノロジーの発展とクラウドファウンディングという言葉の登場によって、一個人が資金調達可能であるという認識が広まっていった。そして、クラウドファウンディング・プラットフォームの事業形態はオンラインサロン・プラットフォームの事業形態と非常に近しく、2019年1月現在のオンラインサロンも、そのほとんどがオンラインサロン・プラットフォーム上で開設されている。

以上のような背景から、他のコミュニティに比べてオンラインサロンが区別される基準の一つとして、法人だけではなく一個人でも作成可能なものだということがあげられると考え、この言葉を採用することとした。


■月額会費制

上記の通り、オンラインサロンはクラウドファウンディングとプラットフォームのビジネスモデルにおいて類似しており、「クラウドファウンディングを月額会費化したものがオンラインサロン」とも言える。

オンラインサロンという言葉が作られる以前からオンライン上のコミュニティは数多く存在したが、月額会費制という形態をとったことがオンラインサロンが他のコミュニティと区別され認知度も広まっていった理由の一つであると考える。


■ゲーテッド・コミュニティ

本研究ではゲーテッドを「パスワード制などを導入することにより管理者が利用者の制限を行い、利用権限のない者は関与することができない状態」という意味で用いている。

実際に、2019年現在存在しているオンラインサロンでは、何らかの形を用いてオンラインサロンの利用権限のないものは関与することができない状態になっている。

定義アンケート

以上の定義をもとに、オンラインサロンの定義に関するアンケート調査を実施した。

結果

本アンケート調査の質問数は2問である。

1つ目の質問(以下、質問1)は、本研究が提示したオンラインサロンの定義と、他の参考文献からの引用を含む4つのダミー定義、計5つの定義から最も妥当な定義を選択するものである。

5つの定義とその引用元は次のとおりである。

1. インターネット上を中心とした、個人法人問わず作成可能な月額会費制のゲーテッド・コミュニティ
– 本研究が提示した定義(以下、本定義)

2. 月額数千円から入会できる、インターネット上のコミュニティ
– 中里(2018)

3. 月額会費制のWeb上で展開されるコミュニティ
– 「オンラインサロン – Wikipedia」

4. 専門家がWeb上で知識・ノウハウを教える場
– Takuro Suzuki(2015)

5.「学べる・楽しめる」会員制コミュニティサービス
– 「DMMオンラインサロン」

このうち、5つ目の定義のみ、引用元ではオンラインサロンの説明ではなく、DMMオンラインサロンの説明になっていることに注意されたい。


質問1の結果は、以下の図2-1のようになった。

図2-1 質問1の結果


また、上記オンラインサロンの各定義の説明と引用元、投票数、投票率、投票順位を一覧にしたものが以下の表2-2である。

表2-2 各定義の説明・引用元・投票数・投票率・投票順

2つ目の質問(以下、質問2)は、本研究が提示したオンラインサロンの定義に含まれる、オンラインサロン以外の単語を思いついた場合に列挙するという内容である。

ここでは57件の回答が得られ、34件のオンラインサロン以外の単語の回答を得られた。その結果が以下の表2-3である。

表2-3 本定義でのオンラインサロン以外の単語の回答

考察

質問1について

本定義は投票順位では3位という結果に終わった。そこで、本定義と投票順位1位の定義(以下、別定義1)、本定義と投票順位2位の定義(以下、別定義2)をそれぞれ比較しながら考察してみる。

本定義と別定義1の比較

まず別定義1、「月額会費制のWeb上で展開されるコミュニティ」は「Wikipedia」上の定義を引用したものである。これと本定義「インターネット上を中心とした、個人法人問わず作成可能な月額会費制のゲーテッド・コミュニティ」を文章の要素ごとに比較していく。

本定義と別定義1のどちらがより妥当性が高いかを区別する上で影響した単語は、本定義のみにある「インターネット」「中心」「ゲーテッド」、別定義1のみにある「web」「展開」のいずれかである可能性が高い。またこの文章では「インターネット」と「web」、「中心」と「展開」がそれぞれ対比される単語であることがわかる。

●「インターネット」と「web」について
その詳細は4.1節で紹介したが、インターネットという単語はwebという単語を包含している関係にある。よって、この文章が定義の選択に影響を与えた可能性は低いと言えよう。

●「中心」と「展開」について
本研究では展開という単語について定義をしていなかった。この単語の違いが定義の選択に影響を与えた可能性については判断が難しいが、質問2において中心または展開という単語について言及した回答は得られていない。

●「ゲーテッド」について
「オンラインサロンにはゲーテッド・コミュニティだけではなく、非ゲーテッド・コミュニティのものも存在するので、別定義1がより妥当である」と考えた回答者が別定義1を選択した可能性がある。

実際に、質問2において「ゲーテッド→サロン外との交流やコラボも活動の中で役割を持っているので完全なる閉鎖空間ではないように感じています!」という、ゲーテッドに言及した記述が1件みられた。ゲーテッドという単語の説明が明快ではない、もしくは単語自体が難解である可能性が示唆される。 

本定義と別定義2の比較

別定義2、「「学べる・楽しめる」会員制コミュニティサービス」は「DMMオンラインサロン」上の”DMMオンラインサロン”の定義を引用したものである。これと本定義「インターネット上を中心とした、個人法人問わず作成可能な月額会費制のゲーテッド・コミュニティ」を比較する。

まず最初に言及しておくべきは、別定義2には唯一オンラインに関する記述がないということである。オンラインサロンに関する定義をするのであれば、オンラインに関する記述、サロンに関する記述が必要であるはずだ。

その上で本定義と別定義2の単語を比べてみると、本定義のみにある単語は「インターネット」「中心」「個人法人問わず作成可能」「月額会費制」「ゲーテッド」、別定義2のみにある単語は「学べる・楽しめる」「会員制」「サービス」である。またこの文章では「月額会費制」と「会員制」が対比される単語であることがわかる。

●「月額会費制」と「会員制」について
会員制という単語は月額会費制という単語を包含している関係にあると言える。つまり、「オンラインサロンには月額会費制だけではなく、年会費制や無料のものも存在するので、別定義2がより妥当である」と考えた回答者が別定義2を選択した可能性がある。

実際に、質問2において「無料のオンラインサロンもあるので「月額会費制」の単語を削るほうが良いと思います。」「月額会費というよりはサブスクリプションといった方が広義に当てはまるかもです。」という、月額会費制に言及した記述が2件みられた。

しかし、オンラインサロンをある種の経済活動として扱っていること、また、月額会費制であることを除くと既存のオンライン上のコミュニティと明確な区別ができず定義することが非常に困難になることから、月額会費制という言葉を定義に採用することとする。

●「学べる・楽しめる」と「サービス」について
この2つの単語のみについて考えるとすれば、「オンラインサロンには学べるもしくは楽しめるサービスでないものは存在しないので、別定義2がより妥当である」と考えた回答者が別定義2を選択した可能性がある。

しかし、学べているか、楽しめているかというのはオンラインサロン参加者次第の主観的な判断になるため、これをオンラインサロンの定義として記述することは適切ではないと言えよう。

また、オンラインサロンに参加するリターンとして、サービスだけでなく有形のモノを提供するオンラインサロンも数多く存在するため、サービスという単語の採用も難しい。

質問2について

次に、質問2に関する考察を行う。

表2-3にある回答を考察のためにまとめたものが以下の表2-4である。なお、回答に対してはすべて月額会費制であることを前提としてまとめた。

表2-4 質問2の回答のグルーピング

また、文章での回答(意見)をまとめたものが以下の表2-5である。

表2-5 質問2の単語以外の回答

このうち回答1〜回答3については前節で紹介した通りである。また、回答4についても前節の質問2の考察と同様の考察が可能である。回答5については、次で言及する。

オンラインサロンの再定義

前節での定義に関するアンケート調査の結果とその考察から、本研究ではオンラインサロンを改めて定義し直す必要があると考えた。

その理由は主に以下の2つである。

理由1:
定義に関するアンケート調査の結果から、定義には明確さだけでなくわかりやすさも重要であると判断したため。

理由2:
前節の回答5をきっかけに考察し直した結果、オンラインサロンはコミュニティではなく場であると判断したため。

まず理由1について、前節での考察でも述べたように本定義の課題の一つとして定義のわかりづらさが挙げられる。わかりづらさの要因は文字数の多さ、ゲーテッドという単語にあるだろう。

そこで本研究では、ゲーテッドという単語を同じ意味合いでクローズドという言葉に置き換えることとする。つまりクローズドとは「パスワード制などを導入することにより管理者が利用者の制限を行い、利用権限のない者は関与することができない状態」を指す。

また、「個人法人を問わず作成可能な」という文章を定義から抜くこととした。これは前節でも述べたようにあくまで強調のための文であり、この文章があるかないかで定義の区分が直接的に変わることがないからである。

次に理由2について、回答5の「オンラインサロンではコミュニティではない」という質問2での指摘から、コミュニティという単語について再考した。今一度コミュニティの定義を掲載すると、コミュニティとは「人間が、それに対して何らかの帰属意識をもち、かつその構成メンバーの間に一定の連帯ないし相互扶助(支え合い)の意識が働いているような集団」である。

つまり、コミュニティとは集団という人もしくはモノの集まりを指す。一方で、オンラインサロンは人の集まり自体を指す言葉ではない。

なぜなら、オンラインサロンはそれを作成した時点でオンラインサロンであり、例えメンバー数が0人もしくは1人でもオンラインサロンと言えてしまうからである。つまり、この文脈においてオンラインサロンとはハードウェア的な単語であり、コミュニティはソフトウェア的な単語として機能している。

よって、オンラインサロンはコミュニティではなく、コミュニティが形成される場所という意味合いが定義としてされることが妥当であると言えよう。ただし、オンラインサロンが作られる目的としてコミュニティの形成が存在することは重要な要素であり、前節で述べたメルマガと区別するために必要な説明である。

以上の考察から、本研究ではオンラインサロンを次のように再定義し、これを本研究の結論とする。

オンラインサロン:
コミュニティの形成を目的とした、月額会費制のインターネット上を中心としたクローズドな場

オンラインサロンの分類

本研究ではオンラインサロンの有用な分類表の作成を、アンケート調査を通して試みた。結果として、3タイプの目的に対して、それぞれ3つずつ、計9つの分類表を提示する。

オンラインサロンの分類軸

本研究ではサロンメンバー用に5つ、サロンオーナー用に5つの分類軸を選定した。

表3-1 選定した分類軸

また、それぞれの分類軸の簡単な説明をまとめたものが以下の表3-2である。

表3-2 分類軸の一覧と説明

以上の分類軸から作成した分類表を以下の表3-3〜表5-6に示す。

表3-3 サロンメンバー用の分類表1

表3-4 サロンメンバー用の分類表2

表3-5 サロンオーナー用の分類表1


表3-6 サロンオーナー用の分類表2

分類アンケート

本研究ではオンラインサロンの分類に関するアンケートを、

①オンラインサロンに初めて入る人
→以下、メンバー用1

②複数のオンラインサロンに初めて同時に入る人
→以下、メンバー用2

③オンラインサロンを初めて作る人
→以下、オーナー用

の3タイプの目的に分けて調査を行った。

メンバー用1の結果と考察

オンラインサロンの分類に関するメンバー用1の結果を以下に示していく。

本研究で行ったアンケート調査の質問数は3問である。前節の①〜⑩の分類表から、1番目に有用な分類表、2番目に有用な分類表、3番目に有用な分類表、の番号と簡単な理由を記述式で回答してもらうという内容である。

回答者は4名であり、選ばれた軸名とその回数、および分類表の番号とその回数をまとめたものが以下の表3-7である。

表3-7 メンバー用1の選択回数一覧

メンバー用1での分類表の目的は、オンラインサロンに初めて入る人が、自分の目的にあったオンラインサロンに入るためのサポートツールとなることである。

まずはじめに、回答者4名が1番有用な分類表として挙げた分類表のすべてに軸B「情報交換型↔友達作り型」が含まれていることが興味深い。さらに軸Bは、後述するメンバー用2においても選択回数が最多である。

このように、オンラインサロンが情報交換型なのか友達作り型なのかは、オンラインサロンを分類する際の有用な分類軸の1つである可能性が高い。

 記述回答に注目すると、軸Bと軸Dに関しては「軸の両端で目的が明確に違う」という記述が、軸Eに関しては「異質メンバーに出会えることがオンラインサロンの魅力である」という記述が、軸Aに関しては「成果の得やすさ」、軸Cに関しては「馴染みやすさ」という記述が確認された。

これらを踏まえて、初めてオンラインサロンに入る際には、オンラインサロンという組織がどのような状態かより、入会希望者自身が何を求めているのかが重視されると考えた。

また、自主的に入るオンライン上の場であるからこそ、多様な人に出会えるという魅力を活かすことが重視されると考えた。


 以上の考察から、オンラインサロンに初めて入る人が、自分の目的にあったオンラインサロンに入るためのサポートツールとなる分類表として、⑥・⑦・⑩の3つを提示する。

初めてオンラインサロンに入るにあたっては、入会希望者自身が何を求めているのか、どんな風土と相性がいいのかが重要である。また、自主的に入るオンライン上の場であるからこそ、多様な人に出会えるという魅力にも着目したい。

オンラインサロンに初めて入りたい人のための分類表


メンバー用2の結果と考察

オンラインサロンの分類に関するメンバー用2の結果を以下に示していく。

回答者は4名であり、選ばれた軸名とその回数、および分類表の番号とその回数をまとめたものが以下の表3-8である。

表3-8 メンバー用2の選択回数一覧


メンバー用2での分類表の目的は、既にオンラインサロンに入っている人が、複数のオンラインサロンに初めて同時に入る際に、自分の目的にあった場所に入るためのサポートツールとなることである。

今回のアンケートでは4名中2名ずつが、1番有用な分類表として①と⑥を挙げた。①と⑥のどちらにも軸B「情報交換型↔友達作り型」が含まれていることには注目すべきであろう。

また、軸A「トップダウン型↔ボトムアップ型」に関して、選択回数が8回と軸Bに並んで最多であり、4名全員が3番目までに選んだ分類表のうち2つの分類表に軸Aと軸Bを含んでいた。軸Aについて記述回答に注目すると、軸Bとの組み合わせの上で「新たな繋がりが欲しい」への回答となるという記述や、軸A単体では「必要とされるコミット具合を確認できると考えた」という記述が見られる。

また、軸Dについては「2つ目のオンラインサロンは居心地を求めてるのでは!?」「自分がサロンをどのように活用するか考えるとき、雰囲気と自分のやりたいことが1番わかりやすい」などの記述が見られた。メンバー用1同様、軸の両端で違いが出やすいと軸だと判断されていると考えた。

全体を通して、2つ目のオンラインサロンに入る際には、初めてのオンラインサロンに入るよりもバランス、特に1つ目のオンラインサロンと比べて違う系統のオンラインサロンに入る傾向が強そうだ。

そのため、軸の両端で入会希望者の目的が大きく変わると考えられる軸Bと軸D、軸の両端でオンラインサロンへのコミット量が変わると考えられる軸Aが選ばれたと判断した。

以上の考察から本研究では、既にオンラインサロンに入っている人が、複数のオンラインサロンに初めて同時に入る際に、自分の目的にあった場所に入るためのサポートツールとなる分類表として、①・③・⑥の3つを提示する。

初めて複数のオンラインサロンに入るにあたっては、オンラインサロンの違いがはっきりとでる分類表を用いることで、入会希望者自身が所属するオンラインサロンのバランスを考慮し、ポートフォリオを組むことが可能となる。また、オンラインサロンの指揮系統によって参加者に求められるコミット量が変わるため、入会希望者自身が提供できるコミット量の配分バランスにも同様に着目したい。

複数のオンラインサロンに初めて同時に入りたい人のための分類表

オーナー用の結果と考察

オンラインサロンの分類に関するオーナー用の結果を以下に示していく。

回答者は4名であり、選ばれた軸名とその回数、および分類表の番号とその回数をまとめたものが以下の表3-9である。

表3-9 オーナー用の選択回数一覧


オーナー用での分類表の目的は、オンラインサロンを初めて作る人が、自分の目的にあったオンラインサロンを作るためのサポートツールとなることである。


軸名の選択回数を見ると、軸B「個人活動型↔協働活動型」・軸D「切磋琢磨型↔和気あいあい型」、軸A「トップダウン型↔ボトムアップ型」の順に選ばれていることがわかる。

記述回答では、①の記述には「サロンオーナーが決定を全てすることを重要にしているから」、「自分でディレクションできる」、「企画やコンテンツを生んでいくとなると、オーナーもしくは運営者によるメンバー管理が必須となってくるのでどうしても組織感は出てきそう」など、組織構造とその決定権限による統率のしやすさに触れられており、サロンオーナーならではの意見が得られた。

⑥の記述には「個人の力があることを外部にアピールしたいから」、「外部から「仕事」を得たいときに、その「仕事の種類」に関わるから」、「個人の活動を、メンバーの熱量に応じて拡張させられるから」など、活動と外部への影響に関する意見がみられた。

また、軸Aと軸Dの組み合わせである③は1名のみの回答となり、軸Dと軸Eの組み合わせである⑩が2名からの回答を得ていることも興味深い。

③に関しては「サロンメンバーのモチベーションに関わるから」という記述が、⑩に関しては「切磋琢磨があることで、お金を稼ぐモチベーションになる」、「外部から「仕事」を得たいときに、その「仕事の種類」に関わるから」という記述が見られ、③と⑩はサロンメンバーのモチベーションについて述べられている。この記述から、⑩は③が持つ意味合いを内包する分類表だと判断した。


以上の考察から本研究では、オンラインサロンを初めて作る人が、自分の目的にあったオンラインサロンを作るためのサポートツールとなる分類表として、①・⑥・⑩の3つを提示する

初めてオンラインサロンを作成するにあたっては、指揮系統や活動の相互依存性による、オンラインサロン全体の統率のしやすさを考慮することが重要である。また、作成希望者自身がどんな風土と相性がいいのかや、サロンメンバーのモチベーション、オンラインサロン外部との関わり方にも着目したい。

オンラインサロンを初めて作成したい人のための分類表

本研究のまとめ

本研究では、2018年現在、インターネット上でその認知度が高まってきたオンラインサロンという概念に注目した。

オンラインサロンは書籍やインターネット上の記事に散見されるようになったにも関わらず未だに学術的研究がなされていないことから、オンラインサロンについて研究することは今後のインターネット上の組織論研究において重要な役割を果たすと考えた。

そこで本研究では、オンラインサロンについてその定義や分類がなされていない点を問題意識とし、オンラインサロンの定義と分類を作成し提示することで、今後のオンラインサロンに関する研究と形成に示唆を与えることを研究目的とした。

研究課題としてはオンラインサロンの定義と分類を設定した。以下が課題に対しての本研究の回答である。


Fin.

編集者:せいちゃん
https://twitter.com/seichan_note

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多才な生き方を広めたい25歳▼今は #多才ラボ オーナー/まるぽて 編集長/新卒採用人事/図解デザイナー/ライター/経営修士▼2019年は1度諦めた『歌手』の夢に挑戦中▼Twitterぜひ見てください!